日本プラストは自動車部品の中でも、特にハンドルなど安全に関わる部品を主力とするメーカーです。同社に転職して、ドライバーなどの安全に貢献したい人もいますよね。
同社の転職難易度はやや高めとなっているため、転職選考を受けるには中途採用求人の特徴や選考で重視される点などを理解するのがおすすめです。事前に理解すれば選考でも色々役立ちます。
今回は日本プラストへの転職について、求人内容や評判などに触れつつご紹介します。なお今回の記事は、以下の人におすすめです。
- 日本プラストで安全に関わる自動車部品を製造したい人
- 日本プラストへの転職対策が気になる人
- 日本プラストというメーカーについて知りたい人
安全系部品を開発・製造する日本プラストとは
日本プラストは自動車部品の中でも、エアバッグやハンドルなど安全に関わる部品を開発・製造するメーカーです。福利厚生の充実度や残業時間が短い点などが特徴と言えます。
日本プラストの基本情報
最初に日本プラストの基本情報をご紹介しましょう。会社名や売上高、従業員数は以下の表にある通りです。
会社名 | 日本プラスト株式会社 |
代表者 | 永野博久(代表取締役社長) |
設立年月日 | 1948年10月9日 |
本社所在地 | 静岡県富士宮市 |
資本金 | 32億600万円 |
売上高(2020年3月時点) | 1,061億4,100万円(連結) |
従業員数(2020年3月時点) | 6,027名(連結)・1,018名(単独) |
社員の平均年齢 | 40.2歳 |
設立は1948年であるため、数十年にわたって事業運営されてきた点で安定的と言えます。従業員数は単体でも1,018名、グループ全体で6,027名と大手企業並みの規模です。
資本金も32億円で、売上高についても1,000億円以上の実績が出ているため、業績面も悪くはありません。なお社員の平均年齢は40.2歳で、メーカーとしては標準的です。
ハンドルやエアバッグの製造で知られている
日本プラストはハンドルやエアバッグなど安全に関わる部品の開発・製造が主要な事業になっています。ドライバーや同乗者などを守るための仕事に関われる分、仕事へのやり甲斐も感じやすいでしょう。
安全関係の部品以外にも、外装・内装部品や樹脂部品、空力部品の製造も手掛けています。ハンドルやエアバッグ以外の様々な製品も手掛けられる点も、同社の魅力です。
平均年収は500万円台前半で安定し福利厚生も大企業の水準並み
日本プラストへの転職を考える際、年収や福利厚生の内容も気になりますよね。社員の平均年収は500万円台前半で推移しており、2020年3月時点では524万円です。
ボーナスは基本給の3~4ヶ月分支給で、年額にして70~110万円程度となっています。他のメーカーに比べるとあまり手厚い方ではありません。なお残業代は全額支給です。
一方で福利厚生については大企業にふさわしい水準で充実しています。詳しい内容は以下の通りです。
- 退職金(勤続3年以上で発生)
- 健康保険組合
- 厚生年金基金
- 企業年金
- クラブ活動
- 持株会
- 財形貯蓄制度
- 各種手当:地域手当・家族手当・通勤手当・残業手当・家賃補助(遠隔地生活者に限る) など
持株会や財形貯蓄などもあるため、仕事しつつも将来に向けた財産設計もできます。加えてクラブ活動を通じて健康面の増進も図れるでしょう。
勤続年数は業界平均並みの長さで残業時間も短め
日本プラストへの転職を考える際、働きやすい職場であるか気になりますよね。まず同社社員の平均勤続年数は16年です。自動車業界全体で16.1年となっているため、標準的な長さでしょう。
ただ国内の企業全体で見れば比較的長い方であるため、長期にわたって勤続できると言えます。なお離職率も1%と非常に低いため、入社後に定着しやすいでしょう。
残業時間は部署により異なるものの、概ね20~40時間程度となっています。配属部署によっては早めに帰りやすく、プライベートの時間も十分確保しやすいです。
加えて有給休暇は最高40日である上、長期休暇も夏や年末年始・ゴールデンウィークに各9日あります。長期休暇を利用して旅行先でのんびり休むことも可能です。
アメリカや中国など6ヶ国10ヶ所の海外拠点がある
日本プラストは海外にも10ヶ所の拠点があります。海外拠点がある国はアメリカや中国など6ヶ国で、アジアと北米に集中している状態です。
同社では海外出張や駐在のチャンスもあるため、語学力への自信や海外経験がある人にとってスキルや経験を活かせるでしょう。海外で仕事してみたい人にもおすすめです。
穏やかさと保守性の両方がある社風
最後に日本プラストの社風は、穏やかさと保守性の両方があります。社員も穏やかな人が多い分、職場環境も落ち着いている点で働きやすいでしょう。
一方で保守的な分、人事評価は実力や実績よりも年功序列が重んじられる傾向にあります。変化に対して消極的である点も、同社の社風が持つ特徴です。
日本プラストへの転職を考える際に注目したいポイント5つ
安全系の部品に関われる点や落ち着いた職場環境である点から、日本プラストへの転職を考えたい人もいますよね。同社に転職する際は、前もって以下の5点は理解しておくと良いでしょう。
転職難易度(就職偏差値)はやや高め
まず日本プラストの転職難易度(就職偏差値)はやや高めになっています。長年にわたって経営されてきた企業である点や勤続年数が長い点などが理由です。
なお中途採用求人で募集している枠も、新卒採用の枠に比べると狭くなっています。応募者も多くなりがちである分、転職選考では競争率も高くなりやすいです。
ただ平均年収が低い方である上、ボーナスが基本給の3~4ヶ月分である点で他のメーカーよりも難易度は低くなります。とはいえ、転職選考の準備は十分に行うべきです。
中途採用求人は技術職が目立つ
日本プラストの中途採用求人は、技術職が多い傾向にあります。2021年3月の時点で同社の中途採用ページには11種類の求人があり、ほとんどが技術系です。
具体的な職種も生産技術職や設計職などになっています。安全系の部品や内装・外装部品などでアピールできる業務経験があれば、応募してみると良いでしょう。
なお事務系の職種も1求人見られます。もし事務系の求人をより探したい場合は、転職エージェントの非公開求人まで範囲を広げて探すのがおすすめです。
高卒以上・未経験で応募できる点も特徴的
自動車業界で転職する際、学歴や経験が求められることを壁に感じる人もいますよね。日本プラストの中途採用求人は、高卒や未経験で応募できる点も魅力に数えられます。
募集要項には学歴について特別な記載がないため、大卒でなくても問題はないでしょう。経験についても「業界経験不問」と明記されている職種もある点で安心できます。
もちろん経験者は優遇されるため、業務経験をアピールできそうであれば遠慮なく示して良いです。ちなみに年齢については、職種によって応募上限がある点に注意が必要となります。
求人により英語力が求められる場合もある
また求人によって一定以上の英語力が求められるものもあるため、募集要項は熟読するべきです。2021年3月時点で募集されている求人の場合、購買職で「人並み以上の英語」を求めています。
海外企業とやり取りする職種で英語力が必要となるため、営業などの職種に応募するのであれば事前に英語力を高めておくと良いでしょう。なお応募時に海外駐在への意向を求められる職種もあります。
選考フローは書類選考と面接
最後に選考フローは、書類選考と面接が中心です。具体的には書類選考に合格した場合、1回または2回の面接を受けることになります。
書類選考は応募者が多い場合、普通の内容では不合格のケースもあるでしょう。書類選考は企業研究などをしっかり行った上で、採用担当者の目を引く志望動機などを書くと良いです。
面接は職種や応募者の状況などにより、回数が変わってきます。ただ2回行う場合は、最初の面接で人事担当者と配属希望部署の責任者が、最後の面接で役員が質問する流れです。
日本プラストの転職選考を突破するポイント4つ
実際に日本プラストの転職選考に応募する際、効果的な対策は是非知っておきたいですよね。同社の転職選考で内定を得たい場合、以下の4点を意識するべきです。
中期経営計画や同社の強みをもとに選考の準備を進めるべき
まず同社が示している中期経営計画(中期経営方針)や強みをもとに選考準備を進めることが基本となります。中期経営方針は、以下のようなスローガンで表されているものです。
「ものづくりの原点に立ち返り、固有技術の確立・進化を推進し、お客様の満足度と企業魅力度の向上を図る」
そして具体的に強化すべき点として、同社の強みである樹脂成形技術や材料加工技術などが挙げられています。同方針を達成するために、既存の技術強化が重要視されていると言えるでしょう。
対策では同社が強みとしている技術や製品をしっかり理解することが重要です。そして経験・スキルで技術や製品の発展や顧客満足度の向上に繋げる具体的な案を示すと良いでしょう。
愛三工業など同業他社の研究も一緒に行う
中期経営方針をもとにした対策と合わせて、愛三工業など日本プラストの競合他社についても研究していきます。特に安全関係の部品を扱う企業については綿密に行うべきです。
競合他社の研究をしっかり行えば、「自分が日本プラストを強く志望する理由」も見出しやすくなります。各社の中から日本プラストを選んだ理由は、面接官に熱意を伝える上で重要です。
同時に面接官も、応募者が日本プラストを志望する理由に強い興味を示しています。同社への熱意を伝えられれば、内定にも大きく近づけるでしょう。
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面接では志望動機や入社後のビジョンなど一般的な質問が多い
日本プラストの転職面接で何が聞かれるのか気になる人もいますよね。同社では志望動機や入社後のビジョンなど一般的な質問が多いです。
回答に困るような変わった質問が聞かれない分、事前に模擬面接でしっかり練習すれば、落ち着いて質問に答えられます。転職エージェントで同社の傾向を把握しつつ練習を積むと良いでしょう。
熱意や人柄を見られる傾向
なお日本プラストの転職面接では、応募者の熱意や人柄を見られる傾向が強いです。採用側が未経験でも前向きに採用する意向があることが理由となります。
業務経験よりも人柄や熱意を重視しようという姿勢であるため、自然体の自分を面接官に見せるスタンスで臨むと良いでしょう。質問に答える際も下手に飾る必要もありません。
海外転勤や外国語のレベルを聞かれることもある
日本プラストの面接では、海外転勤や外国語のレベルを聞かれる場合もあります。主に海外企業とのやり取りや海外出張などの可能性がある職種で問われる傾向です。
もし海外転勤に対する意向を聞かれた場合は、なるべく前向きに答えると良いでしょう。会社側も海外転勤に前向きな応募者の方を優先的に採用したいためです。
一方で外国語のレベルについては、アピールできそうであれば遠慮なく伝えると良いでしょう。仮にあまり自信がない場合でも、今後語学力を向上させていく意思を伝えるのがおすすめです。
転職先としての日本プラストにまつわる口コミ・評判を紹介!
日本プラストへの転職についてもっと考えたい場合や、もう少し同社について知りたい場合に、社員が残している生の声を参考にしたい人もいますよね。
日本プラストの現役社員が残している口コミ・評判などを参考にすると、入社後の環境についてリアルに想像できるでしょう。
給料や福利厚生などの待遇にまつわる口コミ・評判
最初に給料や福利厚生など待遇にまつわる口コミ・評判を見ていきます。
設計部署は残業代はしっかり出るので残業が苦にならない人や、長時間働いてたくさん稼ぎたいという人には向いている仕事ではないか。(転職会議より)
昇給制度はあるが、上司との人間関係が大きな鍵となる。
むしろ結果より上司との人間関係を大事にして業務に臨む必要がある。
まずは与えられた仕事を完璧に出来るようにしてその後、英語やパソコン等のスキルを磨くようにすれば、今後活躍する場も少しづつ増えていくと思われる。(Openworkより)
福利厚生はいいと思う。
キャリアアップ制度もしっかりしている。
産休もある。
社内のルールがしっかりと案内される。
資格取得制度、補助があり、様々な資格に挑戦できる。(転職会議より)
給料は年功序列で上昇するものの、上司との関係が重視されるようですね。福利厚生も充実している分、スキルアップに必要な資格を色々と取れるでしょう。
ワークライフバランスに対する口コミ・評判
次にワークライフバランス関係の口コミ・評判をご紹介します。
有休は比較的に取りやすかったです。人によっては毎月取得している方もいました。
男性は、残業されている方が多かったですが、事務職の女性は定時退社することができます。決算月で残業になることがありますが、プライベートとのバランスは取りやすいと思います。
年に3回長期休暇があるので、海外旅行を楽しむ方もいました。
当時は、土日に繋げて2日休暇を取ることもできました。(Openworkより)
部署によるが、所属部署は休みが取りやすい環境である。担当している仕事に支障がない限りは、休みが100%取得できる点は非常に良い。急な休みも正当な理由があれば、却下されることは無い。(転職会議より)
部署によって異なるものの、有給休暇が取りやすいようですね。長期休暇が多く海外旅行にも行ける点は魅力的でしょう。
定時退社できる場合がある点も、プライベートと両立しやすいと言えます。
やり甲斐や成長に対する口コミ・評判
さらにやり甲斐や成長に関する口コミ・評判も見ていきましょう。
新しいことにチャレンジできる環境がある。
つまり、モチベーション高くアンテナをはっていれば仕事もそれなりに、
面白いことができる。(転職会議より)
提案活動があるため、常に効率化を考える必要がある。
男性若手社員は、小集団活動のリーダーや職場委員になる機会があります。
これらの活動により、人をまとめたり、他部署の人と交流することにより、社内人脈を形成することが出来ると思います。(Openworkより)
基本的に挑戦しやすい気風にあるようですね。会社内でも提案活動のように成長を促される仕組みがある分、入社後に色々と鍛えられていくでしょう。
女性の働きやすさに対する口コミ・評判
女性の働きやすさについても口コミ・評判をご紹介します。
他部署ですが、産休や育児休暇後に働く女性が多い印象でした。仕事内容にもよりますが、家族の協力があれば比較的働きやすいのではないかと思います。
部署にもよりますが、総合職として活躍している女性もいらっしゃいました。(Openworkより)
あまり女性には優しくなかったのかなと思います。やめる人も多かったので、体制がしっかりしていなかった。(Openworkより)
部署によるものの産休や育休後も働けたり、管理職として活躍する女性がいたりするなど、働きやすく感じるようですね。一方で否定的な口コミもあるため、感じ方は人によるでしょう。
会社の体質に対する口コミ・評判
最後に会社の体質についても見ていきます。
一般社員と管理職との距離はあまり感じませんでした。管理職との距離感が近く風通しの良い社風なのかなと思います。ただなんでこの人が管理職なのかなと思うような人が多数います。特に設計関係の管理職は自分の部署が会社を支えているという自意識過剰な部分がありその部署の人間も同じことを考えている傾向があります。悪い意味で職人気質のところがあるのかなと思いました。(転職会議より)
昭和の古き良き文化を持つ地方企業。
比較的穏やかで風通しは良いですが、配属部によって異なる。(Openworkより)
社員の気質が穏やかで、一般社員と管理職の距離も近い環境のようですね。一方で保守的で人事評価も実力によるものではない点もうかがえます。
日本プラストに本気で転職したいのであれば転職エージェントの活用がおすすめ!
今まで読み進めてきて、日本プラストへの転職を本格的に目指そうと考える人もいますよね。もし同社への転職を実現したいと思うのであれば、転職エージェントの利用がおすすめです。
転職エージェントでは非公開も含めて非常に多くの求人を抱えているため、同社に応募する機会も大きく広がります。また同社の選考に見られる傾向も把握できる点も魅力的です。
加えて内定時の年収交渉でもアドバイザーに任せられます。提示された年収に満足はできないものの交渉が苦手という人にも安心です。
数多くの業者の中でもリクルートエージェントは、転職活動者から選ばれやすいエージェントとして知られています。保有求人数が業界随一である点が特におすすめです。
まとめ
今回はエアバッグなどの安全関係の部品などを手掛ける日本プラストへの転職について、口コミ・評判も含めて見てきました。同社は定着率も高い上に、落ち着いて働きやすいです。
ただ日本プラストの転職難易度は高めであるため、中期経営方針をもとに準備を進めるなどして対策すると良いでしょう。リクルートエージェントなど転職エージェントの活用もおすすめです。
日本プラストでは落ち着いた職場環境で様々な自動車部品に携わったり、海外転勤に出かけたりできるでしょう。興味があれば応募を検討してはいかがでしょうか。